私はブラームスに恋をした。
ピアノの名門ドイツ国立ハノーファー音楽大学で出会った世界中のピアニスト達に導かれて。ピアノとのデュオの魅力に魅せられたヴァイオリンニスト柳田慶子による、ブラームスのヴァイオリンソナタ全集。ブラームスに魅せられた彼女が、ダヴィッド・オイストラフの弟子から学んだオイストラフ奏法という、弦の上を留まることのない難解な奏法によって奏でる繊細かつ大胆なヴァイオリン。共に奏でるのは、ドイツ在住のカナダ人ピアニスト、マーク・ピエール・トス。国境を越えた友情の1枚である。
柳田慶子(ヤナギタ ケイコ) ヴァイオリン
鹿児島県鹿児島市出身。2歳半よりヴァイオリンを始める。
第52回全日本学生音楽コンクール九州大会バイオリン部門中学生の部第1位、全国大会出場。1999年九電ふれあいコンサートにて九州交響楽団とソリストとして共演。第1回クロアチアにおける国際交流コンサートオーディションヴァイオリンソロ部門第2位(部門最高位)
2004年よりドイツ国立ニュルンベルク音楽大学ガストステューデント、2005年よりドイツ国立ハノーファー音楽演劇メディア大学演奏家専門コースに在籍。在学中ソリスト、コンサートミストレスとしてカンマーオーケストラハノーファー、ハノーファー国立音楽大学教育課程専門コース並びにジャズ科オーケストラと共演。在学中、柳田慶子のヴァイオリン演奏に感銘を受けたハノーファー音楽大学講師のI.ラウフス氏より、ラウフス氏が三日三晩徹夜で書き上げたジャズオーケストラとヴァイオリンソロのための小品「SPEC」を献呈され、初演。即興演奏を得意とする故に、ラウフス氏からカデンツァは白紙のまま託され、初演は成功を納めた。2011年よりドイツのエーデルホフ・リックリンゲン財団の奨学生として数々の演奏会に出演。また、2011年エーデルホフ・リックリンゲン財団主催、東日本大震災チャリティー演奏会の音楽監督を務めた。帰国後精力的に演奏活動を行い、2016年ピアニスト尾崎有飛(昭和音楽大学助教)と鹿児島と東京にてデュオリサイタル、2017年東京にて無伴奏ヴァイオリンリサイタルを行い好評を博す。2018年7月THE GLEE RECORD より、ブラームスの3つのヴァイオリンソナタが収録されたデビューCD「Romanze 恋」をリリース。共演はフランクフルトコンセルバトワール講師のカナダ人ピアニスト、マーク・ピエール・トス。現在島村楽器ヴァイオリン科講師。これまでに松村英夫、吉川朝子、H.ツァック、D.ゲーデ、V.ロビン、U.シュナイダー、A.コステツキの各氏に師事。
マーク・ピエール・トス ピアノ(共演)
カナダ生まれ。
フランス語、イタリア語、ドイツ語、英語を自由自在に操り、観客に作品を解説しながら行う演奏会シリーズは、30ヶ国以上で開催しており評価が高く、先日もイタリア紙で素晴らしいレビューを得て記事に取り上げられているコンサートピアニストである。
彼は大学で化学工学を専攻したのち、世界的な音楽大学であるハノーファー音楽大学でフォルテピアノと古楽器科など様々な道を極め講師を勤めた後、現在はフランクフルトコンセルヴァトーリウムでも講師を勤める。過去には、カナダのラバル大学で教授を勤めた。
第52回ブゾーニ国際ピアノコンクールで入賞し、マリア カラス音楽祭など数々の演奏会に出演。
その他受賞歴としては、第33回ベリーニ国際コンクール、プロコフィエフ国際コンクール、ローマショパンコンクールなど数多くの国際コンクールで受賞している。
また、ソリストとしてハノーファー音楽の日にNDRにて大植英二とマルクス グロー指揮によりハノーファー音楽大学オーケストラと共演、パダーボーナー交響楽団、ニーダーザクセン州立ハノーファーオペラハウスオーケストラ、ロンドンオーケストラ、ベリーニ歌劇場オーケストラなど多数のオーケストラと共演。